大学時代の破天荒だった友人が思考停止して、普通の人生を送っていた

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バックパッカー 人生

つい先日、大学時代の友人(ゼミ仲間)に招待され結婚式に参列してきました。

私がいたゼミは超少人数のゼミだったので1学年4人という構成のゼミでした。4人しかいないこともあって比較的にみんな仲良くなったのかと思います。そのうちの1人が結婚したので他の3人が招待され、約7年ぶりの再会を楽しみましたが、そこでショックだった出来事がありました。

4人の内、私を含めた3人はまさに普通の大学生だったと思います。しかし、約1名は破天荒な大学生でした。破天荒といっても他の人から見たら「そんなやついっぱいいるよ」と言われそうですが、まじめで普通だった私からしたら彼の存在は非常に衝撃的でした。

そんな彼が7年の月日を経て再開を果たすと、思考が停止した普通のサラリーマンになっていたのです。彼は「普通に生きる」ことを選んでいたのです。

 

 

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大学時代の友人はとにかく破天荒だった

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まず、彼はバックパッカーで休みのときは世界中を飛び回っていました。それが私には衝撃的でした。私の知り合いにはそんな人間いませんでした。一人で背中にリュックを背負い世界中を旅するという、彼の話を聞いたときは同学年とは思えない凄さを感じました。

また、酒が大好きで酒癖も最悪でした。おそらく毎日かなりの量の酒を飲んでいたんじゃないでしょうか?そんな酒癖の悪さでホテルの扉のストッパーを壊し、そこの壁に穴を開けるという出来事を起こしたり、冬の京都の鴨川で酒でつぶれて財布等なにもかも失った状態で寝ているといった一歩間違うと死んでもおかしくないような出来事を起こしてくれました。

そんな人間にも関わらず彼女がいて、半同棲みたいな形になっていました。彼女とデートしている場所といえば大学近くのパチンコ屋でした(笑)よく二人で打っている姿を見かけたものです。

 

破天荒だった彼の生き方は実は誰よりも思考していた

当時の私はそんな彼の生き方を全くいいと思いませんでした。むしろクズだなぐらいに思っていました(笑)

しかし、それから5年ぐらい経過して自分もサラリーマンとして働いていたときに、ふと彼を思い出したときに、あの破天荒な生き方が正しかったんじゃないのかと思うようになりました。

彼は私を含め他の大学のやつよりも思考した結果、大学時代をとにかく儚いものだと気付き、とにかく楽しんで過ごすという行動をしていたのではないかと思えたのです。

会社員になるととても大学生のような時間はありません。大学生よりも金銭的な自由がききますが、なんと言っても「時間」の自由がききません。そんな現実を彼は誰よりも真剣に受け止め、大学時代に破天荒な生き方・過ごし方をしていたのではないか?

卒業から5年経って彼のそんな生き方を羨ましく・尊敬するようになっていたのです。

 

記憶に残っている破天荒だった彼の言葉

そんな彼が就職しなければならないときに、私に言った言葉があります。

「なんで就職しないといけないんだろう。就職しない生き方を俺は模索したい。」

この言葉は当時は全く意味が分からなかったんですが、人生に行き詰った今の自分には理解できる気がします。

彼はものすごく人生を思考していたのです。思考して徹底的に人生を見つめていたのです。そしてそんな彼を思い出し、人生において、私より大分先を歩いていたんだと最近になって思うようになったのです。

 

破天荒だった彼は思考停止してしまった

7年ぶりに彼と再会できるので私は非常に楽しみにしていました。あのときの彼の行動や思想が今になって分かるような気がすると伝えることができるという喜びもありました。しかし・・・

彼は「普通」になっていました

サラリーマンになり、旅もやめ、タバコもやめ、酒は控えて、ギャンブルもやめていました。あのときの破天荒な彼はどこにもいなくなっていました。

「もう31だし、普通に働いて普通に生きるしかないわ」

というその言葉に私は愕然としました。

 

もちろん大半の人はこの彼をみたら「大人になった」「丸くなった」という意見の元、彼を評するでしょうが、私には残念でならなかったです。

彼は、今の私と同様に人生を幸せにするために、一生懸命「思考する」ことを選んでいると思ったのです。しかし完全に彼は思考を停止していました。今のまま(冒険などせず)一生を過ごすことを決めていました。

 

幸せになるために俺は思考停止することをやめられない

思考停止した彼を恨むということはありません(当然ですが)。思考停止したということは彼は「今の人生でよし!」という判断ができたことでもあります。

つまり、言い換えれば彼は、今の人生に幸せを見出せたのです。

しかし

私は残念ながら今の人生に幸せを見出せていません。そのために足掻き続けなければなりません。思考を続けなければなりません。正直しんどいです。でもやらなければなりません。やらないと私はつまらなすぎて「死」という結論にしかたどり着けないからです。

思考を停止した彼の分まで私は思考して生きていきます。

 

破天荒の彼が憧れていた冒険家

破天荒な彼が憧れていると当時言っていた冒険家「植村直己」の本をご紹介しておきます。

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